屋久島トレッキング(登山)の服装と気温
標高によってだいぶ気温が違うんだよ!
標高帯によって気温がかなり違う
1月の花ノ江河(標高1600m付近)
屋久島は南の島なので暖かいと思っている方も多いかと思いますが、
冬になると屋久島の山間部では雪が降ります。
約2,000m級の山々が南洋の海にそびえ立っている屋久島。
標高帯によって気温がまったく違ってきます。
亜熱帯~冷温帯までの植生が山に垂直分布している屋久島。
沖縄~北海道までが凝縮された島ですので、
登山場所や目的に応じて服装も変わってきます。
屋久島の標高帯によるトレッキングコースの月別の気温です。
1月~12月の標高別平均気温 | |
人里の気温 標高100m付近 | 1月 11℃ 2月 12℃ 3月 14℃ 4月 18℃ 5月 21℃ 6月 24℃ 7月 27℃ 8月 28℃ 9月 26℃ 10月 22℃ 11月 18℃ 12月 14℃ |
白谷雲水峡トレッキング 標高600m~1000m | 1月 7℃ 2月 8℃ 3月 10℃ 4月 14℃ 5月 17℃ 6月 20℃ 7月 23℃ 8月 24℃ 9月 22℃ 10月 18℃ 11月 14℃ 12月 11℃ |
縄文杉トレッキング 標高1,300m付近 | 1月 4℃ 2月 4℃ 3月 6℃ 4月 9℃ 5月 13℃ 6月 16℃ 7月 19℃ 8月 19℃ 9月 17℃ 10月 14℃ 11月 10℃ 12月 5℃ |
宮之浦岳登山 標高1,900m付近 | 1月 0.6℃ 2月 0.1℃ 3月 2℃ 4月 5℃ 5月 8℃ 6月 12℃ 7月 15℃ 8月 15℃ 9月 13℃ 10月 10℃ 11月 6℃ 12月 1.6℃ |
人里では一年中ハイビスカスが咲いてるぞ!
標高100m上がると気温が約0.7℃下がる
屋久島の気温データをもとに、各標高帯の気温を推定してみました。
人里の年間平均気温が20℃の場合
- 標高600mの白谷雲水峡の年間平均気温は約15.6℃
- 標高1300mの縄文杉では年間平均気温は約11.6℃
- 標高1936mの宮之浦岳では年間平均気温は約約7.6℃
このように山では標高がおよそ100m上がる毎に、
人里よりも気温が約0.6~0.7℃下がります。
風の影響について
風速1mの風が吹くと体感温度はおよそ1℃下がります。
雨に濡れるとさらに体感温度は下がります。
年間で最も気温が低い月が1月になります。
1月の宮之浦岳では、最低気温が-4.7°ほど。
風速5mほどの風が吹けば、-10℃ぐらいになります。
島という環境なので、
風が強い日は風速20mぐらいになることも
想定していたほうがいいです。
防寒、防風、防雨の対策は万全にしておきましょう!
屋久島トレッキング・登山の服装 1月~12月
屋久島は標高によって植生もすぐに移り変わっていきます。
亜熱帯から冷温帯までの森を体感できるトレッキング・登山コースが
屋久島にはいくつもあります。
主な屋久島トレッキング・登山コース
- 標高630m~1030m付近→ 白谷雲水峡~太鼓岩コース
- 標高1000m~1300m付近→ヤクスギランド・縄文杉コース
- 標高1300m~1936m付近→ 宮之浦岳コース
それでは、各コースの気温と服装を見て行きましょう。
白谷雲水峡~太鼓岩トレッキング・登山の服装
白谷雲水峡は標高600m~1,000m付近の森をトレッキングします。
夏の白谷雲水峡~太鼓岩トレッキングの服装 7月~8月
夏の白谷雲水峡の平均気温は20℃~22℃ぐらいになります。
行動中はTシャツ1枚がちょうどいいです。
日除け対策として長袖シャツと帽子があるといいですね。
暑くても生足に半ズボンの服装は不可です。
屋久島は花崗岩の岩の島ですので、
転ぶとカッターのように切れて非常に危ないです。
必ず長ズボン、
またはレギンスを履いて生足は出さないようにして下さい。
春と秋の白谷雲水峡~太鼓岩トレッキングの服装 3月~6月 9月~11月
春と秋の白谷雲水峡の平均気温は13℃~18℃ぐらいになります。
特に3月と11月は気温差が激しいので、
フリースと薄手のダウンと手袋は必需品ですね。
冬の白谷雲水峡~太鼓岩トレッキングの服装 12月~2月
冬の白谷雲水峡の平均気温は5℃~8℃ぐらいになります。
特に早朝は冷え込みますので、
フリースと薄手のダウンと手袋は必需品ですね。
帽子も温かいものがいいです。
寒い時にはレインウェアを上から着ると防風、防寒対策になります。
ヤクスギランド・縄文杉トレッキング・登山の服装
ヤクスギランドは標高1000m付近になります。
縄文杉が標高1300m付近の森をトレッキングします。
夏の縄文杉トレッキングの服装
夏の縄文杉の平均気温は17℃~19℃ぐらいになります。
行動中はTシャツ1枚で涼しく快適にすごせます。
キャンプの場合は夜に気温が下がるので、
防寒用に長袖シャツか薄手のフリースを用意して下さい。
日除け対策として、
長袖シャツと帽子があるといいですね。
暑くても生足に半ズボンの服装は不可です。
屋久島は花崗岩の岩の島ですので、
転ぶとカッターのように切れて非常に危ないです。
必ず長ズボン、
またはレギンスを履いて生足は出さないようにして下さい。
春と秋の縄文杉の服装
特に3月と11月は気温差が激しいので、
フリースと薄手のダウンと手袋は必需品ですね。
9月や6月などの温かい時期は
Tシャツと長袖シャツでも過ごしやすいです。
冬の縄文杉の服装
冬の縄文杉の平均気温は2℃~5℃ぐらいになります。
寒い日には雪が降ることもあります。
フリースと薄手のダウンと手袋は必需品ですね。
ネックウォーマ―や寝るときのためにカイロも持ってきたほうが快適です。
縄文杉は標高1300m~1500m付近の森を歩きますので、
人里と比べると気温差が8℃~10℃ほど違います。
宮之浦岳トレッキング・登山の服装
標高1300m付近になる淀川登山口から
標高1936mの宮之浦岳頂上までトレッキングします。
夏の宮之浦岳の服装
夏の宮之浦岳の平均気温は15℃~17℃ぐらいになります。
晴れていれば、行動中はTシャツ1枚でも涼しく快適に過ごせます。
しかし、
朝晩や風の強い日は
薄手のダウンジャケットがあるといいくらい寒くなることもあります。
頂上付近は日中は日差しが強く森林限界域といって木々がほとんどないので、
海より日焼けします。
日焼け対策として、
帽子、長袖シャツ、日焼け止めクリームは必需品ですね。
暑くても生足に半ズボンの服装は不可です。
屋久島は花崗岩の岩の島ですので、
転ぶとカッターのように切れて非常に危ないです。
必ず長ズボン、
またはレギンスを履いて生足は出さないようにして下さい。
春と秋の宮之浦岳の服装
春と秋の宮之浦岳の平均気温は4℃~12℃になります。
特に3月と11月は気温差が激しく、
雪が降る日もあります。
フリースと薄手のダウンと手袋は必需品ですね。
他にもネックウォーマ―や寝る時のためのカイロがあると快適です。
温かい季節の場合は、
長袖シャツや薄手のフリースを持ってきて下さいね。
冬の宮之浦岳の服装
冬の宮之浦岳の平均気温は0℃~2℃になります。
非常に寒く、2m以上雪が積もる日もあります。
フリース、薄手のダウン、手袋、温かい帽子、ネックウォーマ―、カイロは必需品です。
服を何枚も重ね着して、体温調節して下さいね。
服装についての4つのアドバイス
① 服は速乾性のものを
綿素材のものなどは汗や雨に濡れると重くなり、
乾きにくいために、
場合によっては低体温症の原因にもなります。
服は速乾性のあるものを準備しましょう。
ズボンも登山用のものや、ジャージなどがいいです。
ジーンズは濡れると動きにくくなるので不可です。
② 雨対策は万全に!
屋久島は雨が多い島ですので雨具は必須です。
寒い時には防寒着としても使えます。
上下セパレートでフード付きの、
防水性の高い(ゴアテックス性など)しっかりとしたものを用意して下さい。
安い雨具では、屋久島の雨は防ぎきれません。
ゴルフ用の雨具はフード付きでないものが多く、不可です。
③ 生足は危険です
屋久島は花崗岩の岩の島ですので、
転んだり擦れたりすると打ちどころによってはカッターのように切れて
非常に危ないです。
登山中は生足を出さないようにして下さい。
必ず長ズボン、または半ズボン+レギンスを履いて肌を保護しましょう。
同じ理由で、
夏場も手袋(夏は軍手でもOK)があると手の保護ができて安心です。
④ 寒い時は重ね着を
山で防寒するときは何枚も重ね着をするのがオススメです。
休憩中は寒くても行動中はかなり暑くなったりするので、
すぐに着脱できるものを用意して下さい。
1枚の厚手の防寒着を着るよりも、
シャツ+薄手のフリース、
ダウン+雨具などの重ね着をして防寒しましょう。
自分の体の状況によって、
服を着たり脱いだりして体温を調節して下さい。
まとめ
屋久島の標高帯による気温差と服装の違いでした。
標高帯により気温がだいぶ違う事がわかったかと思います。
はじめて屋久島の山をトレッキング・登山する方かたへ、
当記事を参考に、
安全な屋久島トレッキング・登山を楽しんでください。